- はじめに
- 『戦略的ほったらかし教育』はどんな本?
- 親はつい、先回りしてしまう
- 「ほったらかし」は放置ではない
- 3歳育児にも通じると感じたこと
- 親が言いすぎないためには、仕組みが必要
- 失敗させることも、意外と難しい
- 親が疲れていると、見守る余裕がなくなる
- わが家で取り入れたいこと
- この本は、こんな人におすすめ
- 読んでよかったこと
- まとめ
はじめに
子どもには、自分で考えられる子になってほしい。
そう思っているのに、実際の育児ではつい口を出してしまうことがあります。
「水筒持った?」
「靴履いた?」
「早くして」
「それじゃなくて、こっちにしたら?」
毎日の中で、親の声かけは本当に多いです。
もちろん、子どものためを思って言っていることばかりです。
忘れ物をして困らないように。
危ないことをしないように。
時間に遅れないように。
できるだけスムーズに一日が進むように。
でも、ふと立ち止まると、思うこともあります。
これって、子どもが自分で考える前に、親が全部答えを出してしまっているのかもしれない。
そんなときに読んだのが、岩田かおりさんの
『自分から学べる子になる 戦略的ほったらかし教育』 でした。
タイトルにある「ほったらかし」という言葉だけを見ると、少しびっくりするかもしれません。
でも、この本で書かれているのは、子どもを放置することではありません。
むしろ、親が子どもの力を信じて、必要以上に手を出しすぎず、子どもが自分で動ける環境をつくること。
読んでいて、これは小学生以上の子だけではなく、3歳の子育てにも通じる部分がたくさんあると感じました。
今回は、『戦略的ほったらかし教育』を読んで感じたことを、わが家の育児と重ねながら書いてみたいと思います。
『戦略的ほったらかし教育』はどんな本?
『戦略的ほったらかし教育』は、子どもが自分から学び、自分で考え、行動できるようになるために、親がどのように関わるかを教えてくれる本です。
この本で印象的なのは、ただ「子どもに任せましょう」と言っているわけではないところです。
大事なのは、何もしないことではなく、親が先回りしすぎない仕組みを作ること。
たとえば、表紙にもあるように、
「水筒持った?」
「宿題した?」
「忘れ物ない?」
と、親が毎回確認するのではなく、子どもが自分で気づけるようにする。
親が指示を出し続けると、その場はスムーズに進みます。
でも、子どもは「自分で確認する」という経験をしないままになってしまうこともあります。
この本を読んで、私は「育児って、子どもを動かすことではなく、子どもが動ける環境をつくることなのかもしれない」と感じました。

親はつい、先回りしてしまう
子育てをしていると、先回りしたくなる場面は本当に多いです。
朝の支度。
ごはんの時間。
お風呂。
寝る前。
お出かけ前。
特に小さい子どもがいると、時間通りに進めるだけでも大仕事です。
わが家にも3歳と1歳の子どもがいますが、毎日が小さな段取りの連続です。
ごはんを食べさせて、着替えをして、歯磨きをして、保育園や幼稚園の準備をして、帰ってきたらまたごはん、お風呂、寝かしつけ。
その中で子どもがゆっくり動いていたり、違うことを始めたりすると、つい言いたくなります。
「早くして」
「それ今じゃないよ」
「先にこれやって」
「ママがやるから貸して」
でも、こういう声かけの裏には、親の疲れや焦りもあるんですよね。
子どもをコントロールしたいというより、毎日をなんとか回したい。
大きなトラブルなく、一日を終えたい。
自分の余裕がなくなる前に、物事を進めたい。
だから、先回りしてしまう。
これは悪いことではないと思います。
親だって人間です。
毎日完璧に待てるわけではありません。
ただ、この本を読んで、「先回りが当たり前になりすぎると、子どもが考える時間を奪ってしまうこともあるんだな」と気づきました。

「ほったらかし」は放置ではない
この本のタイトルにある「ほったらかし」という言葉。
最初は少し強い言葉に感じました。
でも読んでみると、ここでいう「ほったらかし」は、子どもを見ないことではありません。
本当の意味では、見守ることに近いと感じました。
親が全部やってあげるのではなく、子どもが自分でやってみる時間を残す。
失敗しないように先回りするのではなく、小さな失敗から学べるようにする。
親が答えを言うのではなく、子どもが自分で気づく余白を作る。
つまり、子どもを突き放すのではなく、子どもの力を信じること。
ここがとても大事だと思いました。
育児中は、「ちゃんと見ていなきゃ」「ちゃんと教えなきゃ」「ちゃんと導かなきゃ」と思いがちです。
もちろん、それも大切です。
でも、子どもが育つためには、親が少し手を引く時間も必要なのかもしれません。
3歳育児にも通じると感じたこと
この本は、小学生以上の子どもを持つ親に特に刺さる内容だと思います。
宿題、忘れ物、勉強習慣、自主性。
そういったテーマが出てくるからです。
でも私は、3歳育児にもかなり通じると感じました。
3歳は、まだまだ手がかかります。
でも同時に、「自分でやりたい」が強くなる時期でもあります。
靴を自分で履きたい。
服を自分で選びたい。
お手伝いをしたい。
自分で決めたい。
親からすると、正直ちょっと大変です。
自分でやると時間がかかる。
うまくいかなくて泣く。
余計に散らかる。
結局、親の仕事が増える。
でも、この「自分でやりたい」の時期に、親が全部やってしまうと、子どもの小さな意欲を摘んでしまうこともあるのかもしれません。
もちろん、全部を任せる必要はないと思います。
朝の忙しい時間に、毎回ゆっくり待つのは難しいです。
親の余裕がない日に、全部子どもに任せるのも無理があります。
だからこそ、できる範囲でいい。
たとえば、
「今日は靴だけ自分で履いてみる?」
「お風呂の前に、パジャマを選んでおいてね」
「お出かけの前に、リュックに入れるものを一緒に見てみようか」
このくらいなら、3歳でも少しずつできそうです。
大きな自立ではなく、小さな「自分でできた」を積み重ねる。
その考え方は、今のわが家にも取り入れやすいと感じました。
親が言いすぎないためには、仕組みが必要
この本を読んで特に思ったのは、親が口を出さないためには、気合いだけでは無理だということです。
「今日から怒らない」
「今日から口出ししない」
「今日から見守る」
そう決めても、忙しい朝や疲れた夕方には、すぐに崩れます。
だから必要なのは、親の根性ではなく、仕組みです。
子どもが自分で見てわかるようにする。
行動の流れを決めておく。
持ち物の場所をわかりやすくする。
親が毎回言わなくても済む形にする。
これは、すごく現実的だと思いました。
たとえば、わが家ならこんな感じです。
1. 子ども専用の置き場所を作る
帽子、リュック、水筒、ハンカチなどを、子どもが自分で取れる場所に置く。
親が毎回出してあげるのではなく、子どもが自分で準備できるようにする。
小さい子の場合は、完璧にできなくても大丈夫。
「自分のものはここにある」とわかるだけでも、十分な一歩だと思います。
2. 朝や帰宅後の流れを固定する
毎日やることが変わると、子どもも混乱します。
帰ってきたら、手を洗う。
荷物を置く。
おやつを食べる。
お風呂に入る。
ごはんを食べる。
寝る準備をする。
こういう流れがある程度決まっていると、親も子どももラクになります。
「次は何をするんだっけ?」と子どもに聞けるようになると、親が全部指示しなくてもよくなります。
3. 親が言う前に、少し待つ
これが一番難しいです。
でも、子どもが何かをしようとしているときに、すぐ口を出さずに少し待つ。
靴を履こうとしている。
服を畳もうとしている。
スプーンで食べようとしている。
おもちゃを片付けようとしている。
時間はかかるし、うまくいかないこともあります。
でも、その「少し待つ」が、子どもの考える時間になるのかもしれません。
失敗させることも、意外と難しい
子どもに失敗させる。
言葉にすると簡単ですが、親にとってはなかなか難しいことです。
忘れ物をしたら困る。
寒かったらかわいそう。
できなくて泣いたら大変。
周りに迷惑をかけたらどうしよう。
そう思うと、つい先に動いてしまいます。
でも、子どもが小さな失敗を経験することも大切なんですよね。
もちろん、大きな危険や取り返しのつかない失敗は防ぐ必要があります。
でも、日常の小さな失敗なら、学びになることもあります。
たとえば、
水筒を忘れて、次から気をつけようと思う。
寒くて、次は上着を持っていこうと思う。
片付けなかったおもちゃが見つからなくて、片付けの大切さに気づく。
親が毎回防いでしまうと、子どもは困る経験をしません。
困らないから、自分で考えるきっかけも少なくなる。
これを読んで、私は「失敗させないことが優しさとは限らないんだな」と感じました。
ただ、3歳や1歳の育児では、まだまだ親のサポートが必要です。
だから今は、いきなり大きな失敗をさせるというより、
小さな選択と小さな結果を経験させるくらいでいいのかなと思います。
たとえば、
「長袖と半袖、どっちにする?」
「この靴で行く?こっちにする?」
「おやつの前に片付ける?あとで片付ける?」
こんな小さな選択でも、子どもにとっては自分で決める練習になります。
親が疲れていると、見守る余裕がなくなる
この本を読んで、もう一つ強く思ったことがあります。
それは、子どもを見守るには、親の余裕が必要だということです。
「手を出しすぎない」
「子どもに任せる」
「少し待つ」
どれも大切です。
でも、親が疲れ切っているときには、ものすごく難しいです。
夕方、子どもが泣いている。
お風呂に入りたがらない。
ごはんを食べない。
片付けない。
下の子もぐずっている。
そんな状態で「見守りましょう」と言われても、正直きついです。
だから私は、この本を読んで、「子どもの自立」と「親の休息」はセットなのかもしれないと思いました。
親が少し休めているから、待てる。
親に少し余白があるから、子どもの失敗を受け止められる。
親が整っているから、子どもに任せられる。
逆に、親が限界だと、どうしても早く終わらせたくなります。
子どもを待つより、自分でやったほうが早い。
説明するより、指示したほうが早い。
見守るより、管理したほうがラク。
これは親が悪いのではなく、余白の問題だと思います。
だから、子どもを伸ばしたいなら、親が頑張るだけではなく、親が休む仕組みも必要。
この本は教育の本ですが、読んでいるうちに「親の暮らし方」まで考えさせられました。

わが家で取り入れたいこと
この本を読んで、わが家でも少しずつ取り入れたいと思ったことがあります。
1. すぐに答えを言わない
子どもが困っていると、すぐに助けたくなります。
でも、これからは少しだけ待ってみたいです。
「どうしたらいいと思う?」
「どこにあるかな?」
「次は何をするんだっけ?」
こんなふうに、答えを渡す前に、子どもが考える時間を作れたらいいなと思います。
2. 子どもが自分でできる環境にする
「自分でやってね」と言うだけでは、子どもには難しいこともあります。
だから、子どもが自分でできる高さに置く。
見てわかるようにする。
毎日の流れをなるべく同じにする。
親が頑張って言い続けるより、環境を整えるほうがずっとラクになる気がします。
3. できたことを大げさに褒めすぎず、認める
子どもが自分でできたとき、つい「すごい!」と言いたくなります。
それももちろんいいのですが、毎回評価するというより、
「自分でできたね」
「ちゃんと覚えてたね」
「準備できたね」
と、事実をそのまま認める声かけも大切にしたいです。
子ども自身が「できた」と感じられること。
親に褒められるためではなく、自分の中に達成感が残ること。
そういう関わり方ができたらいいなと思いました。
4. 完璧を目指さない
一番大事なのは、これかもしれません。
毎日、見守れるわけではありません。
毎日、穏やかに待てるわけでもありません。
急いでいる日は、親がやってしまってもいい。
疲れている日は、いつもより指示が増えても仕方ない。
うまくいかない日があっても、また次の日に戻ればいい。
育児は、毎日続いていくものです。
だからこそ、「全部ちゃんとやる」よりも、「できる日に少しやる」くらいがちょうどいいのかもしれません。
この本は、こんな人におすすめ
『戦略的ほったらかし教育』は、こんな人におすすめです。
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子どもに自分で考える力をつけてほしい人
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つい先回りしてしまう人
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「早くして」が口ぐせになっている人
-
子どもの自主性を育てたい人
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勉強や宿題の声かけに悩んでいる人
-
小学生以上の子どもがいる人
-
これからの育児の軸を考えたい人
特に、子どもが小学生になってからの勉強習慣や宿題、忘れ物対策に悩んでいる家庭には、具体的に参考になる部分が多いと思います。
一方で、未就学児の育児中でも、「親が手を出しすぎない」という考え方は十分に役立ちます。
むしろ、小さいうちから少しずつ「自分で考える」「自分でやってみる」経験を積んでいくことは、あとあと大きな力になるのかもしれません。
読んでよかったこと
この本を読んでよかったのは、「もっと頑張らなきゃ」ではなく、「少し手を引いてもいいんだ」と思えたことです。
育児本を読むと、時々しんどくなることがあります。
あれもしなきゃ。
これもやらなきゃ。
もっと丁寧に関わらなきゃ。
もっと良い声かけをしなきゃ。
そんなふうに、親の宿題が増えるように感じることもあります。
でもこの本は、少し違いました。
親が全部やらなくていい。
親が全部管理しなくていい。
子どもには、自分で育つ力がある。
親はその力が出やすいように、環境を整えればいい。
そう思えるだけで、少し肩の力が抜けました。
もちろん、実際の育児はそんなに簡単ではありません。
3歳と1歳がいる毎日は、きれいごとだけでは回りません。
泣かれる日もあるし、怒ってしまう日もあります。
「見守る」なんて無理、と思う日もあります。
それでも、子どもを信じて少し待つこと。
親が全部抱え込まないこと。
小さな失敗を経験として見守ること。
そういう視点を持てただけでも、この本を読んでよかったと思いました。

まとめ
『自分から学べる子になる 戦略的ほったらかし教育』は、子どもの自主性を育てたい親にとって、とても参考になる一冊でした。
この本でいう「ほったらかし」は、放置ではありません。
子どもをよく見て、子どもの力を信じて、必要以上に先回りしないこと。
そして、子どもが自分で考えて動ける環境をつくること。
育児をしていると、親はどうしても頑張りすぎてしまいます。
でも、子どものために親が全部やることが、いつも正解とは限りません。
ときには、少し待つ。
少し任せる。
少し失敗させる。
そして、親も少し力を抜く。
そんな関わり方が、子どもの「自分でできる」を育てていくのかもしれません。
まだまだ私も、毎日うまくできるわけではありません。
でも、今日ひとつだけ口出しを減らしてみる。
子どもが自分でやろうとしていることを、少しだけ待ってみる。
そんな小さな一歩から始めてみたいと思いました。
育児に正解はないけれど、親が頑張りすぎないことで、子どもが伸びる余白が生まれる。
この本は、そんなことをやさしく教えてくれる一冊でした。