ソムリエ主婦🥂育児のぼやき

長女2歳&次女0歳、ソムリエ資格をもつ29歳専業主婦の日々。ワインを飲むひとときのように、肩の力をぬいてホッとする時間を大切にしたい。

夜の読書は、未来の私への手紙みたいな時間

子どもたちが眠ったあと、
家の中に静けさが戻る。
洗濯機の最後の回転音が止まり、
冷蔵庫のモーターの音だけが微かに響いている。

時計を見ると、もう23時を過ぎていた。
ようやく自分の時間がやってくる。
この瞬間のために、
一日を駆け抜けてきたような気さえする。

 

1. ページをめくる音で、夜が始まる

リビングの明かりを少し落として、
手元だけを照らす小さなランプをつける。
カップには、まだ湯気の立つカフェインレスコーヒー。
香りが夜の静けさに溶けていく。

ページをめくる音が、
一日の終わりのBGMになる。

本を開くと、
まるで心の奥に窓が開くような感覚がある。
“母親”として過ごした時間のあとに、
“私”に戻るためのひととき。

秋の夜長に読書はぴったり

2. 文字を読むことは、少し呼吸を整えること

子育てをしていると、
自分の思考がいつも途中で中断される。
話しかけられ、泣き声に呼ばれ、
手を止めるたびに思考の糸がぷつりと切れる。

でも読書をしているときだけは、
その糸を静かに結び直せる。

ページの中で別の世界に入り、
一文ずつ読んでいくうちに、
自分の中の速度が少しずつ戻っていく。

読むことは、
心の呼吸を整えることなんだと思う。

3. ほんの数ページでもいい

子どもが生まれる前は、
一晩で本を半分読むこともあった。
けれど今は、
数ページ読めたらそれで十分。

以前は「読む量」で自分を測っていたけれど、
今は「読めた時間の質」で満たされる。

10分でも、1ページでも、
自分が“自分である時間”を取り戻せるなら、
それはもう贅沢な夜。

4. 言葉が、明日の自分を整えてくれる

時々、読んだ言葉をノートに書き留める。
「明日、これを思い出せたらいいな」と思うフレーズを。

たとえば――

“焦らず、比べず、ただ今日を積み重ねる。”

たった一行でも、
翌朝の自分を少しやさしくしてくれる。

育児の中で、
「ちゃんとできたか」ばかりを気にしてしまう日もあるけれど、
本の言葉は、そんな私を責めない。
ただ、静かに隣にいてくれる。

忙しい日、なかなか集中できない日、子供の夜泣きに読書を中断せざるを得ない日は、
無理せずほんの数ページでもいい

5. 子どもに読んでいた絵本を、私が読み返す夜

寝かしつけのときに読む絵本。
「おつきさまこんばんは」や「ぐりとぐら」。
あれを、子どもが寝たあとにもう一度自分で読むことがある。

子どもの目線で読んでいたときとは違って、
今度は“母親としての自分”の心に響く。

「おやすみ」と言ったあと、
あのページの優しい色づかいを思い出すと、
この世界って思っているより優しいかもしれないと感じる。

絵本って、
大人の心にもちゃんと届くものなんだなと気づいた。

ひとりで読む絵本の良さ

6. 本棚に積み上げる“未来への手紙”

最近は、読むたびに本の間に小さなメモを挟む。
「このとき読んでいたのは、次女が4ヶ月のころ」
「この日、長女が初めて“ありがとう”と言った」

そんなふうに、
暮らしの断片を本の間に残していく。

数年後にこの本を開いたとき、
今の私にもう一度出会えるような気がする。

読書は、
未来の自分への手紙みたいなもの。
言葉を通して、今を封じ込める作業。

7. “静けさの中のつながり”

夜は孤独にもなれるけど、
不思議と誰かとつながる時間でもある。

遠い国の作家の言葉を読んで、
「わかる」と小さくつぶやく。
それだけで、自分が少し救われる。

本の中の誰かが、
この世界のどこかで
同じように夜にコーヒーを飲みながら
悩んでいたかもしれないと思うと、
孤独が静かな安心に変わっていく。

8. ページを閉じたあとの余白

本を閉じて、カップを流しに置く。
静まり返った部屋で、
ページの余韻がまだ頭の中に残っている。

明日の支度も、洗濯物も、
きっとまだ終わっていないけれど、
この数十分だけは、完璧に満たされていた。

母親としての時間と、
私自身の時間の境目が、
静かに溶け合っていく。

9. おわりに

読書は、
「今を抜け出す」ためのものではなく、
「今を静かに見つめる」ためのものだと思う。

ページをめくるたびに、
焦りや不安が少しずつ整っていく。
そして気づく――
私はちゃんと生きている。

夜の読書は、未来の私に手を振るような時間。
いつかこの夜を懐かしく思う日がきても、
この灯りの下にいた自分を、
きっと誇らしく思えるだろう。

 

今日も最後までお読みいただきありがとうございました📚